2019年10月25日,11月1日

10月25日・金曜日。雨。前回の台風は聞けば、アラスカまで達したとか?海水温が高く、消滅し無かったようだ。これが本当であれば、地球の温暖化は今や危険水域に達していると見なくてはならないだろう。前回の文章、やや手を入れる。

11月1日・金曜日。晴れ。霜月朔日とは言え、東京周辺の気候は霜どころか、紅葉の気配もなく、汗ばむほどだ。昨日の首里城の炎上にはただ茫然とし、言葉を失う。ノートルダム大聖堂の焼失が重なった。東京オリンピックの混乱があるかと思えば、トランプ米大統領の弾劾裁判に向けた調査が始まる。何もかもタガが外れ、地球が混迷への道に迷いこむ予兆でなければ良いが。

 

だいぶ間が空いたが、先を続けよう。事柄は、一外人記者から見た月島界隈の開発問題であった。前回、武蔵小杉のタワーマンションの困窮をみたが、同じ問題はここでも発生しよう。しかも当地は隅田川河口の埋立地区だけに不安はつのる。

先に摩天楼の商業ビル、マンション群と言ったが、そも超高層ビル、マンションの定義はまちまちの上、ビルとマンションでは異なるようである。ことに後者は建築基準法では18階以上58m以上を言うが(因みに、超高層ビルとは15階以上または100m以上『広辞苑』より)、現行ではそれを遥かに越え、現在計画中の超高層マンションには180mを越える例も珍しくない。都区内ではすでに124棟6万戸を数え、この数値は全国300棟・11万4千戸の内52.5%に及び、これらに加えて高層商業ビルが建ち並ぶ訳であるから、都市景観が様変わりするのも当然である。

さて、この度の月島の開発計画では、2024年完成予定の高さ190m、50階建て、750戸、総延べ床面積14.5万㎡の巨大マンションの建築が提示された。こうして昔ながらの下町風情は一挙に消滅することになる。Gentrifiedの語がつかわれた文意は「月島は巨大マンション計画によって高級住宅化される地区にあり」、だからこれまで生活していた人々には、止む無く転居を余儀なくされるという市街美化の歴史に常に付きまとう、何とも言いようのない哀惜の感を禁じ難い。事実、そこに暮らす住民たちは「以来、地代は高くなり、この場所から出て、どこかもっと安いところを見つけなきゃ」と顔を曇らせるのである(以下次回)。


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