2021年6月23,25日

6月23日・水曜日。曇り時に雨。先週18日(金)、一回目のワクチン接種を受ける。左腕の鈍痛がかすかに残るが、その他は問題なし。そんな中、こんな川柳を捻る。

MLB リトルレベルか オオタニさん   みつお

ホームランバッターならぬ、ホームランピッチャーなんぞは、三角ベースか、あっても高校球児までの話である。筆者の代表は王選手であった。それを大谷は、メジャーで事も無げにやってのける。しかも進化し続ける現在のメジャーでのことであれば、彼の偉業はすでにルースを抜く。

6月25日・金曜日。晴れ。それにしても、この所の五輪組織委員会には楽しませて頂いている。こんな句が浮かぶ。

五輪委のやること為すこと吉本級

吉本がマジでスカウト五輪委を     みつお

 

五輪委の発想とその規模の大きさは、通常人の度肝をぬく。日本中の都市が、時短営業、禁酒を強いられる中、オリンピック会場では1万人規模(実はその倍である事が後に判明するのだが)で夜半までの酒盛りを許すとのお達しである。さすがオツムの良い方々の考えられることは違うと、筆者などはやたらに感心させられた。さすが吉本、早速動いたかと、夢に見た。舞台でのお笑いは無理であっても、座付き作者くらいは十分務まろう。

 

承前。そもそも都市の発展は地方からの人口吸引によるものであるとは、つとに柳田が喝破し、その点はすでに紹介した通りだが、その事実はわが国を歴史的に概観するだけでも確認されるということを、前回、見た。しかも都市環境の整備、就学・就業機会の他に、通信・交通と言った各種の機能性や利便性の高度化は、所得を増し、生活を豊かにするが、それだけ生活費の高騰を伴う。人口の密集は住居の狭隘化を来たして、世帯規模を縮小させる強力な圧力となっていく。この事は、都市内での人口再生能力を損なう事になるだろう。それなりに快適な生活水準を維持するためにも、小家族化は避けられないこともある。

結局、都市は地方人口をのみ込み、だから地方の疲弊をもたらしながら(それ故に「都市の蟻地獄」化とも言われる)、都市は自らを維持する他はなく、そうで無ければ常に縮小方向にあるという、誠に厄介な構造を持つことが明らかになって来る。

こうして、すでに都市化の極まった先進国は、押し並べてその国自体の人口減少に逢着し、そこから発生する様々な問題に苦しみ、躍起になって自国民の出生率を高めようと様々な政策をうつが、今の所顕著な成果は出ていない。ことに、わが国の場合はそうである。しかし、それは先進国のみの特殊例ではないことが、ここに来て、明確になって来た。

中国がそれである。現在の人口は14億人と言われるが、今世紀の30年代にピークに達するとされた人口の減少趨勢は、大幅に前倒しになる見込みで、事実、生産年齢人口の減少はすでに始まっているらしい。1979年以来の一人っ子政策では、有無を言わさぬ人口中絶まで辞さない政策を取ったが、少子高齢化を目の当たりにして、16年「2人」の子持ちを容認せざるを得なくなった。だが、それも破綻したのか、過日(6/7(月)・朝日朝刊)、ついに「中国3人目解禁」の政策を打ち出した。

しかしこれに対する批判・不満は激烈である。「家賃や生活費でギリギリの生活。結婚でさえ現実的でないのに『3人産んで』なんて意味不明」。ここには教育費、住居費、養育費等の高騰にくわえて、兄弟の無い子供が老親をみる負担もある。「政府の方針は、私たちの世代に『早く結婚して親4人と子ども3人を世話しろ』と言ってるようなもの。だからみんな怒る」。そして、「中国は豊かになる前に老い始めている」、とは米研究所の言葉である(以下次回)。


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