2019年10月4日

10月4日・金曜日。晴れ。秋半ばと言うのに連日のこの暑さ。これはやはり尋常ではない。天災は忘れた頃の事だと教えられたが、今や毎年、毎月のように、忘れる間もなくやってくる。しかも桁外れの災害がである。にも拘らず、人の生活は、私を含めて何も変わらない。いずれ取り返しのつかない事態に陥ることを感じながら、何とかなるだろう、と。ある時代・文明の没落とは、こういうことかも知れない。

 

本欄ではこれまで、地方の過疎化問題を見てきたが、今回は都市の発展の在り様に目を転じてみよう。過疎化する地方の反対側にある都市では何が起こっているか、と言うことである。資料はTheJapanTimes,Sun,Sep.2019に掲載された「巨大ビルの影で」と題された記事である。中見出しには「高層マンションへの需要は強いが、批評家は警告する。こうしたビルディングは地域社会を分断する」とある。

対象地は近年急速に高層化されてきた東京下町の月島である。かつては墨田川に隔てられて銀座界隈の賑わいから忘れ去られた様にして、小さな木造の家々が建ち並び、それが細い路地を造り、もんじゃ焼きで知られ、江戸、明治以来からのいかにも下町風情の暮らしぶりが、残されてきた。だが今や景観は一変する。巨大マンションが林立し、昔ながらの住民たちを呆然とさせるに至った。以下はその顛末であるが、アレクス・マーティンなる記者の書いた、二面にわたるかなり大きなレポートである。言わば、外国人の目から見た都市変貌史の一幕である(本日はわが体調のゆえ、ここまでとする)。


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