2019年9月6日

9月6日・金曜日。晴れ。舞台は天上の土俵上。次第に土俵際に追いつめられた夏勢力が、渾身の力を絞って秋季山を押し返し、激しく揉み合う。今週は、残暑のぶり返しが続くか。筆者にはそんな図がよぎる。地上では、秋場所迫る。なお、先日、かつての教え子から思いがけないコメントを受け、大いに喜ぶ。

 

農場化に次ぐ問題は、鉱山の採掘である。アマゾン流域の諸国がいずれも行う不法採掘では、殊に金鉱の場合、水銀等の化学物質が使用され、土壌、河川の汚染を来たすが、その広域性と持続性の点で類を見ない。仏領ギアナ・アメリカインディアン協議会は「火災がアマゾンを脅威にさらし、破壊する唯一の危険ではない。採掘の責任はさらに大である」と断言する。

ヴェネゼイラは石油価格の崩落により、アマゾン資源に目を付け、2016年、巨大プロジェクトを発した。ボウキサイト、コルタン(タンタル:白金代用品―筆者も不明ながら、熱交換器などの化学工業用耐酸材や外科用手術材料等に使用される素材―製造のために精製される)ダイアモンド、金の採掘を開始し、熱帯雨林の11万㎢以上を破壊した。かくて「あらゆる植物が刈られ、除去され、土壌流失から水銀汚染、住民移動を余儀なくさせる」。こうした鉱山採掘の問題は「何層にも及ぶ土壌破壊が恒久的に森林を破壊し、新たな生命の再生を阻止してしまう」事にある。また、石油開発を許したエクアドルでは、当地の土壌浸食を甘受すると言う代価を払った。

ペルー、コロンビアでは、軍隊を派遣し、アマゾン流域地の不法採掘の阻止に動くが、時すでに遅し。何年も放置された流域では乱開発が跋扈し、特にコロンビアの場合、すでに13.8万㌶の消失を見、これは同国の全森林破壊の70%にもなると言う(以下次回)。


Comments

“2019年9月6日” への1件のコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です