2019年5月17,22日

5月17日・金曜日。晴れ。今週前半は大学業務に忙殺され、本日、漸く早稲田に出社。やや疲労気味。例によって、前回の文章をやや手直しした。

5月22日・水曜日。晴れ。明日より暑さはさらに募るとの予報あり。

 

これまで本欄で取り上げたイサカ市はじめ様々な事例から分かるように、「住みたい街」造りは、必ずしも地域の広さや人口規模に捉われる必要はないと言いたい。

だが、経済至上主義に立って、経済発展が無ければ住民生活は成り立たない、とこのように考えるとどうか。ここでは、市圏の拡大と人口増を前提に工場誘致を図り、またそのための土地の確保、各種のインフラ整備が不可欠で、それに応じた自然環境の破壊は免れない。しばしばそれは、もはや現況回復が不可能なほどのものとなろう。しかもそうして出来上がった産業地域は、規模の大小を問わず、時々の経済状況に左右され、行政は常にその維持や発展を目指した政策を取らざるを得ず、この限り市行政の独立性は損なわれる。にも拘らず、事業体の撤退やら破綻ともなれば、生活基盤の喪失と失業だけが残されよう。企業城下町の危うさはそこにある。そして、地域の疲弊の第一は、そうした連鎖の中で、青年層の都市への流失にあったのではなかったか。

しかも、このような経済発展を第一義とした社会は、住民自身の生活や暮らしにとって決して幸福なものになり得ないと言う主張が、最近、さらに強まって来ているように思われる。S.バルトリーニ著・中野佳裕訳『幸せのマニフェスト 消費社会から関係の豊かな社会へ』(コモンズ・2018)はその一例である(以下次回)。

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