2019年3月22,26日

3月22日・金曜日。晴れのち曇り。一気に春めき、昨日、東京でも開花宣言あり。

3月26日・火曜日。晴れ。本日、明治大学の卒業式(武道館にて)であった。例年、約9千名の卒業生と御両親等合わせて、優に2万人を超える列席者が見込まれ、よって式典は午前・午後と2回行われる。今年も3階席まで埋め尽くされる盛況であった。卒業生はもとより、親御さんの4年間のご苦労を思えば、大学は精一杯の式典を用意しなければならない。

本日、下記の文章を作ってみたが、いかにも読みにくいため、後日大幅に書き改めたい。ただ、この1週間怠けていたわけではなく、仕事をしたという証として、これを発信する。

 

これまで小国町(北海道)、金沢市、益田市等の事例に触れながら、地域社会の再生の取り組みを探ってきたが、以下ではそれらをもう少しまとまった形で捉え直してみたい。その手掛かりを、リズ・ウォーカー著、三輪妙子訳『住みたい街を自分でつくる―ニューヨーク州イサカの医療・食農・省エネ住宅』(築地書館 2017)に求めたい。

本書は、序章と終章をはさんで12章からなり、240頁という読むに手ごろな、また筆者には実に啓発的な書であった。以下ではその全てを紹介するという分けにはいかず、その大枠を示す事で満足しなければならない。よってここでは先ず、目次とそこで扱われている内容の小見出しを適宜掲げて、本書の概要を示しておこう。

序章・「もう一つの世界は可能だ」。新しい世界観/住むのに最適な街/ニューヨーク州イサカ。1章・イサカの歴史―先住民から学ぶこと。ツテロの民の記念の灯火を燃やす/偉大なる平和の法/イロコイの米国政府への影響/イロコイ女性19世紀のフェミニストを動かす/国連平和サミット/失われた故郷を取り戻す。2章・食と農―地産地消のシステム作り。イサカのファーマーズ・マーケットがうまくいっている理由/地元のものを買う―グリーンスター生協/地域支援農業/すべての人に健康な食べ物を/エコビッレジの地産地消活動。3章・燃費のいい家―省エネ住宅と自然エネルギー―。ソーラーの中心地/エコビッレジ・イサカのソーラー共同住宅/農村地域での実践―エネルギー自立した町/ブラックオーク風力発電。4章・暮らしやすい街―賢い土地利用と新しい交通手段。ついに脱・自動車―自転車に乗る/カーシェアリング/土地利用の仕方と環境問題/エコな街づくり/公共の交通機関があり、すべてが徒歩圏内の街/革新的な土地利用―イサカコモンズ。

5章・仕事―地域で仕事をつくり、経済がまわる。地域経済への移行/誰でも経済的に自立できる―オルタナティブ信用組合/地元優先プロジェクト/すべての人に環境に配慮した仕事を/持続可能な労働力。6章・学ぶ―持続可能な未来のための教育。イサカ大学とエコビッレジ・イサカの協同(以下略)。7章・地域メディア―映画・演劇・ニュース・ラジオ・書店(本章略)。8章・地域医療―すべての人が健康で幸福になる方法。地域向けヘルスケアを提供する―イサカ健康組合/食と健康をつなぐ/気持ちよく死んでいくこと/コミュニティーの健康度。9章・自然の成り立ち―湖・森・川と天然ガス開発。天然ガス採掘による水質の汚染/森林をどう利用するか/自然保護区域/森の街/私たちの自然遺産を守る。

10章・ゴミゼロ―ゴミを黄金に変える。エコビッレジでの、破棄物への統合された取り組み/黒い黄金―堆肥化する/都市と農村の栄養循環―鶏プロジェクト/企業のゴミ減量―再生ビジネス・パートナーズ/環境にやさしい買い物。11章・文化の変革―他地域とのつながり・自然葬(他)。愛は境界がないことを知っている/森に還る―自然葬。12章・お祭り―イサカのフェスティバルと芸術。科学と芸術の出会い―冬のフェスティバル/良い芸術は、良いビジネスになる/地元生まれの創造性/持続可能な文化。終章・実践のために。持続可能な未来のためのグリーンな集合開発/持続可能な未来を選ぶ。

 

目次を要約するだけでも大変な分量になった。これでも刈り込んで摘記したつもりであるが、私自身これを読み直す気力はない。しかし、ざっと眼を通すだけでも、本書の主張がどの点にあるかは見当が着くのではなかろうか。地域の自然環境を守り、それに寄り添いながら、これをできるだけ生かし、自立した街づくりを目指したい。それがまた、人々の住みたい街になると言う考え方であろう(以下次回)。


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