2018年2月6日

2月6日・火曜日。晴天なるも、寒気は厳しい。

私鉄沿線のこうした郊外都市のイメージは、私見ではそれに止まらない。試みに東海道新幹線を西に向かえば、累々としたコンクリートの建造物群が小田原くらいまで続く。タワーから見降ろす大東京圏の俯瞰図は何とも言いようのない、ただコンクリートをブチマケタとしか見えない奇観であり、それは確かに巨大ではあるが、とても大自然の景観にふれた荘厳さは微塵もない。そこにあるのは、小さきものが次々に繋がり、いつしか大集積となってしまった卑小さである。まさに野放図に広がったスプロール現象の極みを見るばかりである。

筆者はかつて、一年半ほど、ドイツの大学都市・フライブルクに家族共々生活したことがあった。それまで家族サービスなど目もくれなかったが、その間はさすがに、その周辺都市をアチコチ回ったものである。そこで気付かされることがあった。列車が停車駅に近づくにつれ、ポツポツ家が見え始め、教会の尖塔をはじめ都市を感じさせる建造物が迫ってくる。大都市であるほどその規模の壮大さが感じられる。駅を離れるにつれ、先とは逆回しとなった映像のように建築物は消え去り、何時しか列車は牧草地やら大森林を分け入り、あるいは渓谷を疾駆しているのである。つまりここでは、都市は区画され、周囲は手入れの届いた田園地帯、さらには手つかずの大自然が囲繞するという、そんな印象を抱かされるのである(本日はこれまで)。


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